秋学期開始
21日、自宅でスピルバーグ祭り。『ミュンヘン』と『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』が素晴らしい。『激突!』や『JAWS/ジョーズ』など初期の作品に連なるサスペンス感。かつてヒッチコックは、映画におけるサスペンスとはスクリーンの登場人物(知らない)と観客(知っている)との間の情報量の格差よってもたらされる「宙づり感」suspenseであると定義したが、スピルバーグはここでもその方程式を忠実に敷衍している。
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22日、後期の準備。
23日、三田で校務。夕方から学生時代の音楽サークルOB総会@銀座。ここ10年以上まったく音沙汰がなかったサークルの連絡網が二ヶ月前から突然盛り上がり、急遽二回に分けてOB総会が開催されることに。今日は「若手OB(もう若くない)」限定の会。20代から40代まで総勢100以上が会場にすし詰め状態。いつもはぜんぜん集まらないのにうちの代の出席率が異常に高かったのはなぜだ。「ひさびさにスタジオ入りたいねー」などと軽口をたたきつつ近況報告。二次会後、上京している高校時代の友人Kと待ち合わせて帰宅。3時過ぎまで飲む。
24日、三田で校務。夜、Iさんから電話。ちなみにIさんとはid:adawho:20060809のIさんであり、昨日のOB総会でもお会いして今度お願いする講義について確認したばかりだ。てっきりそのことかと思いきや、
「それでリハの件だけど」
「え?」
「今週空いている日を教えて」
「ちょ、ちょっと待ってください!なんのことですか?」
「昨日、スタジオ入ろうって言ったじゃん」
「いや、まあそうですけど・・それはなんというかノリで・・」
「今週日曜日本番だから」
「ええっ!」
「火曜と木曜に予約入れちゃうけど、いい?」
「待ってください!いや、というか、オレ5年以上楽器に触ってないですよ!」
「大丈夫。曲は難しくないから。じゃああとで連絡するねー。」
「・・・・・」
25日、秋学期が始まる。5限終了後、学生数人と『キングス&クイーン』@シネマ・アンジェリカ。上映終了後、学生たちがみな口ごもっていたのが印象的。あらゆる映画で寝てしまうB君が最後まで見通せたと聞いて涙ぐむ。それにしてもなんという映画だろう。強さと弱さ、重さと軽さ。ノラが父親の病状を妹に伝えるシーンでは、バックにランディ・ニューマンが流れている。
帰宅すると、スタジオの予定と曲目がすでに決まっていた。