NRBQ / Dummy (Edisun 2004) CD
先週は火曜日に三田で出張講演(というか講義)をして、土曜日に遅れていた論文を脱稿。徹夜に次ぐ徹夜。で、予想通り帰りの電車で寝過ごしてしまい、お茶の水で下車。せっかくだからと閉店間際のディスクユニオンにかけこんだら、なんとNRBQ(日本公式サイトはこちら)の新譜が!
このバンドに関してはあまり言うことがない。最強のバー・バンド、と断言してしまおう。世界広しといえどもエディ・コクランの「カモン・エヴリバディ」とサン・ラの「ロケット#9」、それにダニエル・ブーンの「ビューティフル・サンデー」を同時にレパートリーにするバンドはそうないだろう。キース・リチャーズはビル・ワイマンの後釜にどうしてもQのジョーイ・スパンピナートを引き抜きたかったらしいのだが、当の本人は「オイラはQのライブで忙しいからムリ!」と答えたとか答えなかったとか(←これ、本当の話なのか?いずれにしても逸話としては面白すぎる。その後、ストーンズのサポート・ベーシストに収まったのがダリル・ジョーンズというのもよくわからんが)。
今年はNRBQ結成35周年。来月にはフジロック出演に前後して日本ツアーも敢行するそうだ。東京周辺では渋谷クロコダイルと吉祥寺スターパインズ、それに横浜サムズ・アップに出演予定。しかも来月号の『レコード・コレクターズ』と『ディグ』にはNRBQの特集が組まれている。ついにQブーム到来か。とにかく、このバンドだけは絶対にライブで見た方がいい(ほとんどライブに行かないオレが言うんだから間違いない)。テリー・アダムズが踊り狂いながらピアノを縦横無尽に引き倒す姿は、セロニアス・モンクとジェリー・リー・ルイスが同時に降りてきたかのような迫力。その横で淡々とベースを弾きつつ唄うジョーイも味わい深い。なんといっても、30年以上にわたって世界中の飲み屋を流して培ってきたバンドのノリはダテじゃない。