2003-01-01から1年間の記事一覧

2003年ベストテン(音楽)

(新譜) バッファロー・ドーター / シャイキック (V2/コロムビア 2003) デートコース・ペンタゴン・ロイヤルガーデン / Strucuture et Force (P-Vine 2003) キリンジ / For Beautiful Human Life (東芝EMI 2003) The Matthew Herbert Big Band / Goobye Swi…

講演:"The Recorded Journey of Bluesman William 'Big Bill' Broonzy, 1893-1958"@上智大学アメリカ・カナダ研究所(12/5)

現在、フルブライト訪問教授として琉球大学につとめるロジャー・ハウス氏(エマソン大学助教授)の講演。ブルース・ファンの間では「ビッグ・ビル」の愛称で知られるウイリアム・ブルーンジー。ハウス氏は20世紀初頭の黒人コミュニティーのリサーチを通して…

日本ポピュラー音楽学会第15回大会@中京大学(11/29、30)

体調を崩したうえにぎりぎりまで他の仕事をしていたので、へろへろの状態で会場入り。土曜日は飲み会も中座して次の日に備える。ワークショップ「民謡は音溝にのって」(代表・司会:細川周平、森博史、高橋美樹、大和田俊之、討論者:三井徹(敬称略))と…

ピナ・バウシュ ヴッパタール舞踊団「過去と現在と未来の子どもたちのために」@新宿文化センター

ユーモラスで愛らしくて途方もなく美しい。ピナ・バウシュと個々のダンサーの創造力に心を揺さぶられた。

怪しい隣人 Vol. 1(青山陽一、さかな)@下北沢Club Que(11/14)

青山陽一企画によるライブ・シリーズ第一弾。最初のゲストはさかな。基本的に出不精なので、誰かに強引に誘われない限りライブの類には滅多に足を運ばず家でごろごろCDを聞くことが多いのだが、この組み合わせは僕の重い腰を一瞬にして蹴り上げるほどのイン…

口頭試問

本日、博士号請求論文に関する口頭試問を終えました。オーラル・ディフェンス、という名の通りきちんとディフェンスできたかどうか甚だ心許ないのですが、もうどうすることもできません。というより、今後の研究についてかなり重要なヒントを得たような気が…

燐光群『CVR チャーリー・ビクター・ロミオ』@下北沢ザ・スズナリ

演出:坂手洋二+ロバート・バーガー+パトリック・ダニエルス+アービン・グレゴリー。音響デザイン:ジェイミー・メレネス。航空事故の際、原因究明のために回収されるコックピット・ヴォイス・レコーダー(CVR)。今回の燐光群 の公演は、アメリカと日本で起…

『キル・ビル Vol. 1』@池袋シネマサンシャイン(Kill Bill Vol.1 2003米;Dir. Quentin Tarantino; Uma Thurman, Lucy Liu, Sonny Chiba, Chiaki Kuriyama)

とにかくバカ映画だから思いきり笑い飛ばしてやろう、という心づもりで見に行ったのだが、映画の途中で本気で感動している自分に気づいて動揺する。スクリーンに映し出される映像はことごとく荒唐無稽なので、今振り返ってもいったいどこで感動したのかすら…

Standing in the Shadows of Motown (2002, Artisan 2003) 2DVDs(『永遠のモータウン』)

昨年アメリカで公開されたドキュメンタリー映画で、モータウン・サウンドを支えたミュージシャンにスポットを当てたもの(公式サイト )。どうやらシネカノンが配給権を取ったようで (『永遠のモータウン』)、日本でもいずれ劇場公開(あるいはDVD化)され…

ミスターといえば

ここんとこ、多和田葉子『エクソフォニー?母語の外へ出る旅』(岩波書店、2003)やジョナサン・カラー『文学理論』(岩波書店、2003)、それに仲正昌樹『「不自由」論?「何でも自己決定」の限界』(ちくま新書、2003)や吉田修一『東京湾景』(新潮社、2003…

日本アメリカ文学会第42回全国大会@椙山女学園大学(10/11、12)

土曜日、新幹線で昼過ぎに名古屋着。ホテルに荷物を預けて会場へ。初日は個人の研究発表。一橋大学・三浦玲一さんの発表が面白かった。ウォルター・ベン・マイケルズなどの批評的枠組みを用いてキンケイドやオブライアン、サリンジャーを論じたもの。とくに…

キリンジ『For Beautiful Human Life』(東芝EMI、2003)CD、デートコース・ペンタゴン・ロイヤル・ガーデン『Structure et Force』(P-Vine、2003)CD

このところ、この二枚の新譜ばかり聴いている。どっちもカッコいい。キリンジの楽曲の奇形度はさらに増し、DCPRGはリズムの複雑化に余念がない。「コード進行やリズムに関しては、既にあらゆることが試されてしまった」とはよく言われることだが(たとえばそ…

青年団『南島俘虜記』@こまばアゴラ劇場(10/4)

作・演出平田オリザ。平田が二年ぶりに青年団 に書き下ろした新作。大岡昇平『俘虜記』と坂口安吾「魔の退屈」を下敷きにした作品、とパンフレットには書かれてある。戦時下のとある南の島に日本人の捕虜が囚われている。「前の戦争」と違うのは、女性の兵士…

セックス・モブ『ダイム・グラインド・パレス』(Sex Mob / Dime Grind Palace; Ropeadope P-Vine 2003)CD

元ラウンジ・リザーズのスティーヴン・バーンスタイン率いるニッティング・ファクトリー周辺のジャズ系ジャム・バンド。ニューヨークの新興レーベル、Ropeadope からの2枚目。以前に取り上げたジョン・メデスキ監修によるセイクリッド・スティールのコンピレ…

日本アメリカ文学会東京支部月例会@慶應義塾大学(9/27)

昨日は後輩でもある永野文香さんの発表を拝聴。カート・ヴォネガット『ガラパゴス』(1985)論。知っての通り、ガラパゴス諸島は1835年にチャールズ・ダーウィンが調査船ビーグル号で訪れ、のちに『種の起原』を発表する契機となった場所。どうしても気になっ…

追悼サイード

エドワード・サイード死去。 その著書『オリエンタリズム』(原著1978年、平凡社ライブラリー、上下巻、1993年)において、サイードはマルクスの一節をエピグラフに掲げている。「彼らは自分で自分を代表することができず、だれかに代表してもらわなければな…

なーつのおーわーひー

今週から後期の授業が本格的に始まった。小学生の頃、夏休みの宿題をギリギリまでやらなかったような人間が、まかり間違って教壇に立つようになったからといって性格まで変わるわけもなく、いきなりテンパった状態で開講。先が思いやられる。それはいいとし…

ブルース

これ のことかー。スコセッシ、ヴェンダース、イーストウッド。すごいぞ。日本版DVDは出るんでしょうね。

Henry Louis Gates Jr. and Nellie Y. McKay / The Norton Anthology of African American Literature: Audio Companion (New York: Norton, 1996)

アメリカ文学研究者のなかでも、とくに黒人文学を専門としている人にとっては必須文献の一つ。この分野の権威であるヘンリー・ルイス・ゲイツ・ジュニアとネリー・マッケイが編纂したアンソロジーで、アフリカ系アメリカ人最初の詩人といわれるフィリス・ホ…

悪戦苦闘

午後、音楽理論の講座を受けるために菊地さんのお宅にお邪魔する。これまで、どちらかというとバークリー・メソッドにいたるアメリカ商業音楽理論史についていろいろお話を伺ってきて、それこそ「菊地史観」とでもいうべき体系の片鱗を垣間見てきたわけだが…

『はねるのトびら2』(フジテレビ/ポニーキャニオン 2003)DVD

TV

深夜のお笑い番組『はねるのトびら』 をまとめたDVD第二弾。出演はキングコング、ロバート、ドランクドラゴン、北陽、インパルス。2001年4月に番組がスタートしたあと、一度は中断したものの今年の4月に復活。この間、雑誌で特集が組まれるなど、かなりの盛…