一週間
9日、会食@恵比寿。あれほど著名な方なのに、人を威圧せず、わたしごときの若輩者の言葉にもしっかり耳を傾け、あらゆる話題に含蓄のあるコメントを差し挟む。「誰でも一度は書くことができる」という話題になったが、その意味では「書き続けて残った人」の圧倒的な懐の深さを目の当たりにした一夜。「教養」の本義とは。
10日、夕方Sさん宅にお邪魔して講義の打ち合わせ。のはずが、いきなり四方の壁全体に張り巡らされたCD棚に圧倒され、オーディオ機器の音質に鳥肌が立ち、打ち合わせモードが吹っ飛んでしまう。アパラチア音楽の源流ともいえるアイリッシュ・ミュージックの豊かさについていろいろ教えてもらう。
12日、スタンフォード大関係者による説明会@日吉。講義の合間に会場のセッティングのために奔走。説明会後、打ち合わせもかねて食事。
13日、Iさんをゲストに迎えての講義。アコースティックとデジタル、演奏と再生、映像と音、それぞれの境界がテクノロジーの発達により溶解していく過程が具体的に示される。学生にとっても非常に刺激的だったようで、昼休み中も熱心にレスポンス・シートを書き続けていた姿が印象的。昼食後、スタンフォード大関係者による説明会@三田→打ち合わせ。学会関連の会議@市ヶ谷→懇親会→飲み会。事務局の方々と交流を深める。
14日、『吾妻橋ダンスクロッシング』@アサヒ・アートスクエア。シベ少、過去の作品でいうと『二十四の瞳』+『VR』といった趣向か。枠組み(通訳、歌詞)をはめられることで内部のエントロピーが増大し、ついには不条理で破壊的な笑いへと転化するいつもの構造をこれだけ短い時間に凝縮する手腕は見事というほかない。康本雅子さんが良かった。yummy danceのモコモコした触感がかわいかった。Nさんにご挨拶と御礼。Uさん、Yさん、Oさんに会場でお会いする。日本アメリカ文学会全国大会@法政大学→懇親会→中座してSさん、Sさん、Tさんと打ち合わせ→飲み会。年に一度、学会でお会いするWさんと再会。
15日、日本アメリカ文学会全国大会@法政大学。会議。