ソウル二点

ここ一、二年はあまり熱心にリイシューものを追っていなかったのだが、たまたま帰りに寄ったレコファンで衝動買い。

昨年、ワーナーUK(ライノUK)より再発されたソウル/ファンク・シリーズから二枚。

Love City

Love City

ロン・マトロック(Ronn Matlock)唯一のアルバム。1979年。マイケル・ストークス(Michael Stokes)によるプロデュース。ストークスは70年代から80年代にかけてデトロイト界隈で活動していた人物で、代表作はエンチャントメント(Enchantment)になるのか。他にもクリエイティブ・ソース(Creative Source)、アクティブ・フォース(Active Force)、LTDなんかを手がけてます。メロウな楽曲でもグルーヴがタイトで抜けがいいのが特徴。もう10年以上前になるけど、この人のプロデュース盤をひたすら中古レコ屋で漁ってた時期があって、このアルバムだけ見つからなかった。あまりに情報が少なく、当時つなげたばかりのパソコン通信ニフティサーブのフォーラム)で質問したら親切なソウル・マニアが教えてくれたりした。

それにしてもなあ。どこからどう聴いても佳作としかいいようがない。当時ヒットしたわけではないし、ひっくり返るほどの名盤でもない。でもノーザン系のファンク/ソウルが好きな人にとっては愛すべきアルバムだと思う。ディスコほどチャラチャラしてなくて、かといってオハイオ・プレイヤーズほどくどくない。とりたてて華があるとも思えないが、端正にプロデュースされてる感じ。いや、ぼくは大事にしますよ、こういうの。

Come Back Charleston Blue

Come Back Charleston Blue

こちらはうってかわってファン待望のリイシュー。わたし1994年のロンドンでこのレコードのために40ポンドだしてます。当時は旅行先でも中古レコ屋しかまわらなかった。日本では軒並み一万円を超えていたはず。ダニー・ハサウェイが手がけた唯一のサントラ。1972年。実は彼の作曲、アレンジ能力はこのアルバムで本領が発揮されている。ロバータ・フラックのセカンドとかコールド・ブラッドのサードみたいに、ダニー・ハサウェイのホーン・アレンジが好きな人にはおすすめです。ビッグバンド編成の曲もびっくりするくらいちゃんとしてる。