アメリカ音楽史

3月29日に帰国しました。二年間の在外研究の総括についてはまた別エントリーを立てますが、もうすぐ本が出るので今日はその宣伝を。

アメリ音楽史──ミンストレル・ショウ、ブルースからヒップホップまで』(講談社選書メチエ、2011年)

アメリカ音楽史 ミンストレル・ショウ、ブルースからヒップホップまで (講談社選書メチエ)

アメリカ音楽史 ミンストレル・ショウ、ブルースからヒップホップまで (講談社選書メチエ)

目次は下記のとおりです。

  • はじめに
  • 01章:黒と白の弁証法──擬装するミンストレル・ショウ
  • 02章:憂鬱の正統性──ブルースの発掘
  • 03章:アメリカーナの政治学──ヒルビリーカントリー・ミュージック
  • 04章:規格の創造性──ティンパン・アレーと都市音楽の黎明
  • 05章:音楽のデモクラシー──スウィング・ジャズの速度
  • 06章:歴史の不可能性──ジャズのモダニズム
  • 07章:若者の誕生──リズム&ブルースとロックンロール
  • 08章:空間性と匿名性──ロック/ポップスのサウンド・デザイン
  • 09章:プラネタリー・トランスヴェスティズム──ソウル/ファンクのフューチャリズム
  • 10章:音楽の標本化とポストモダニズム──ディスコ、パンク、ヒップホップ
  • 11章:ヒスパニック・インヴェイジョン──アメリカ音楽のラテン化
  • Bibliographical Essay──参考文献紹介エッセイ
  • あとがき
  • 索引

19世紀のミンストレル・ショウから現代のヒップホップまでを網羅したアメリカ大衆音楽史です。それぞれのジャンル別に章を立てていますが、1)音楽ジャンルの「正史」の構築性、2)アメリカのポピュラー音楽にみる「擬装」志向、という二つの主題に即して執筆しました。また、巻末のBibliographical Essayはアメリカのポピュラー音楽研究をひととおり網羅したレビュー論文となっています。かなり気合いを入れて書きましたのでよろしくお願いします!